自閉症の特徴、その種類と症状
自閉症には、大きく分けて二種類のパターンがあるといわれます。
それは知的障害を伴う症状と、伴わない症状です。
知的障害を伴わない「高機能自閉症」は、アスペルガー症候群といい、IQも75以上あり、主にコミュニケーション障害や、社会性、行動、予測障害が顕著に現れます。
知的障害を伴う「低機能自閉症」は、カナー症候群といい、アスペルガーと類似した種類の症状が現れますが、その他に言語発達障害や、攻撃性などもみられます。
自閉症はそのどちらの種類も、精神的や肉体的ダメージから突然起こるものではなく、殆ど先天性のものである場合が多いのです。
知的レベルが高く、一般の人が持たない特殊な分野で、天才的な記憶力や空間認知などの能力を持つ例があります。
その場合アスペルガー症候群や、カナー症候群とは別の種類で「サヴァン症候群」とよばれます。
自閉症の症状には、知的障害がないと判断されるレベルのIQを持つ場合が、全体発症人数の20〜30%程度います。
しかし、知的レベルが標準〜それ以上でも、症状が目立ちづらいわけではありません。
物事へのこだわりが強く、他人の気持ちを考えない言動や行動など、円滑なコミュニケーションが取れない場合が多いからです。
感覚が異常に過敏な特徴もあります。
車の音、煙の匂い、皮膚に触れる感触、そのすべてに普通の人よりも敏感な反応を示します。
その他にも、話の意味が理解できない、目線や視線などが理解できないなど、様々な症例があります。
それらは、脳内で上手に情報処理することを出来ないことが関係しています。
しかし、その一方で社会的に大いに認められたり、特殊な能力で創造的な仕事に付いたりと、環境によって大きな成功をつかむ例も少なくありません。
様々な問題点もありますが、強いこだわりを個々の見合った分野で伸ばしていくことも、ひとつの解決策ではないでしょうか。