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自閉症〜遅れてくる思春期、周りへの暴力〜

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自閉症は、先天的要素の強い疾患です。
出生前、母親の胎内で脳の中枢神経に何らかの異常が起きて発生するものと言われていますが、詳しいことは未だにわかっていません。
多動性や自傷行為、儀式的行動が症状として現れます。
思い通りにならないときや、混乱状態の時には、暴力を振るうときがあります。
現在はADHDやLD、アスペルガー症候群などとまとめて「自閉症スペクトラム」とされることが多くなりました。
中でも、高機能自閉症は知的な遅れを伴わないため、周りの人から誤解を受けるときがあります。
男女ともに患者が存在しますが、圧倒的に男性に多く見られます。
思春期を過ぎると、パニックになった際に制御するのが難しくなるため、家族や周囲の人を暴力で怪我をさせたり、本人が怪我をすることも少なくありません。
また、一般的に思春期と言われる時期よりも5〜10年遅れる人も中にはいます。
状態によっては家族の支えなしには生活できません。
支援学校で手厚い支援を受けていたため安定して生活できたのが、環境が変わって不安定になってしまうパターンもあります。

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脳の異常による障害のため、どこにどのような異常があるかによって、その症状は多岐に渡ります。
例えば、コミュニケーションが取れない、会話が成立しない、周りの雰囲気や様子に合わせた行動ができない、異常なこだわりがある、などです。
反面、ひとつの物事に集中をすることができたり、常人では考えられない才能を持つ人もいます。
「自閉症」という漢字から察すると、自分の殻に閉じ籠もり、心を開かないというイメージがありますが、実際は全く違うものです。
心の病気ではなく、脳の病気ととらえたほうがよいでしょう。
外科的な治療法は確立していませんが、幼少期からの訓練や習慣によって、社会生活を送れるようになります。
遅れてくる思春期には、周りの人の正しい理解が欠かせません。
自閉症を家族に持つ人だけではなく、世の中の正しい理解によって、お互いに住み良い世界が造られるのです。

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