コミュニケーション障害や宙を見るような目つきは自閉症の特徴です
自閉症という言葉を見聞きしたことのある人は多いでしょう。
先天的に脳の働きがうまく機能せず、人との交流に障害がある、あるいは反復行動を取るといった特徴がある病気のことです。
その他にも、興味の対象が極端に狭いとか、奇声を発する、宙を見るような目つきをする、本やおもちゃなどを幾何学的に配置するなどといったことも特徴として挙げられます。
通常は3歳頃までに発病することが多いです。
特に大きな特徴としては交流、コミュニケーションの障害と、こだわりの強さとが挙げられます。
この2つの条件を満たしていることが大事であり、どちらか1つだけという場合は、自閉症とは認められません。
また、この病気は元々は情緒障害として扱われていましたが、2008年にこの考えが改められ、情緒障害とは全く異なる物として扱われるようになりました。
より細かい症状としては、コミュニケーション障害とこだわりの強さ以外にも、特定の音やにおいへの嫌悪感、また特定の物に対する記憶力、多動性や、特徴のある目つきなどが挙げられます。
多動性の例としては、手をひらひら振ったり、ロッキングという、体を前後に動かし続ける行為が多く見られます。
目つきという点では、人と視線をなかなか合わさないといった行為が多く見られます。
叱られているのに笑顔であるといった行為もこれに当てはまります。
また相互の人間関係がうまく行かないことが多く、冗談が通じない、いわゆるごっこ遊びをしないなどという例も挙げられます。
現在は特効薬はなく、一部で漢方薬が用いられている以外は、行動療法による治療が中心です。
また福祉政策としては、症状の度合いに応じて療育手帳、または精神障碍者福祉手帳の取得が認められています。